佐保路

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不退寺 聖観音菩薩立像(部分)
くるみの木

左:不退寺 聖観音菩薩立像(部分)右上、右下:くるみの木

佐保路とは

AREA

東大寺転害門から平城宮跡へ延びる一条通りは、かつての平城京「一条南大路」。奈良時代には高級貴族の邸宅や別荘が広がっていたこのあたりは「佐保路」と呼ばれています。現在は古刹や素敵なカフェなどが点在するこのエリアから、法華寺など佐保路の寺院や、船橋通り商店街周辺を中心に紹介します。

佐保路エリアの場所を示した奈良県の地図

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佐保路の
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SIGHTSEEING SPOTS

佐保路三観音として有名な法華寺、海龍王寺、不退寺、そしてこのエリアのシンボリックな存在である「くるみの木」。4つの佐保路の代表的なスポットを詳しく紹介します。佐保路の歴史と長閑な景色は、この地に暮らす人々が、手間を惜しまず守り育ててきたもの。そこには、静かだけれど確かに続いてきた暮らしと、数えきれないほどのストーリーが息づいています。インタビューなどを通して、その土地が歩んできた時間や人の想いを感じ取ってみてください。

法華寺

本堂(重文)。桃山時代、豊臣秀頼公の母・淀殿の寄進により再建された

本堂内部。本尊の模像が向かって右側に安置されている

法華寺の赤門(東門)

光明皇后の慈悲の心を今に伝える寺

奈良時代、仏教の力で病や貧困に苦しむ人々を救おうとした社会福祉事業の先駆者である光明皇后創建のお寺(正式名:法華滅罪之寺)。女性のための総国分尼寺として創建された格式ある尼門跡寺院です。その慈悲深い心は、皇后の姿を写したと伝わる本尊の国宝・十一面観音菩薩立像(春季と秋季など年3回特別公開)や、皇后が貧者や病者を沐浴させて救ったとされる境内の「浴室(からふろ)」などから今に伝わります。

施設概要

住所 | 奈良市法華寺町 882 電話 | 0742-33-2261 時間 | 9:00~16:30 料金(通常) | 大人:700円 小中学:350円 駐車場 | 30台(有料) アクセス | JR奈良駅・近鉄奈良駅から大和西大寺駅行きか航空自衛隊行きバス「法華寺」下車、徒歩約5分。近鉄大和西大寺駅からJR奈良駅西口行きバス「法華寺」下車、徒歩約5分。または近鉄新大宮駅から北西へ徒歩約20分。

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法華寺の見どころ

樋口門主と共に法華寺を守る渡邊執事長に、境内の見どころや先代の故・久我門跡との思い出などを教えていただきました。

  • 見どころ01

    本堂

    本尊(中央)は普段は厨子に収められている

    法華寺の本尊・十一面観音菩薩立像(国宝)は、光明皇后が蓮池を渡るため、一歩踏み出す姿を写したものと伝わります。そのため渡邊執事長は、「観音様を拝しながら、光明皇后様に思いを馳せていただけたら」と説明します。さらに「うちの仏様は門外不出の箱入り娘のような仏様です」とも。法華寺から一度も外に出されていない仏様であり、明治期の修理の際にも他所に移さず、わざわざ境内に修理所を造って修理を行っているほどです。本尊のほか、維摩居士(ゆいまこじ)坐像(国宝)もぜひお参りしたい仏様です。

  • 見どころ02

    浴室(からふろ)

    浴室。現在の建物は室町時代のもの

    内部には高床で畳表が敷かれた2部屋がある

    1部屋に2~3人、入ることが可能と渡邊執事長

    大きな竈で焚き湯が沸かされる

    光明皇后の慈悲深い心を今に伝える場所。奈良時代、光明皇后が貧者や病人を対象に寺院の浴室を開放して入浴を施す「施浴(せよく)」を願い、1,000人の垢を流したとされ、一般庶民のための施浴施設として活用されてきた歴史があります。内部は通常非公開ですが、渡邊執事長に特別にご案内いただきました(写真参照)。現代のようなお湯につかるお風呂ではなく、薬草(現在は吉野ヒノキ)を用いたミストサウナのような蒸し風呂です。

  • 見どころ03

    先代の思いがこもった華楽園(からくえん)

    華楽園はもともと拝観用のお庭ではなかったと語る渡邊執事長

    拝観できるよう渡邊執事長が自ら剪定するなど手入れを行った

    法華寺蓮。純白の花びらが紅色に縁どられている

    華楽園は “御前様”と親しまれた先代の故・久我門跡が仏様に捧げる花を育てるために造った庭です。御前様が特に好んだと伝わるハンゲショウ(半夏生)やオオヤマレンゲ(大山蓮華)、ダンチク(暖竹)、カエデ(楓)、ウメ(梅)など四季折々楽しむことができます。毎年、7月頃になると「法華寺蓮」(鉢)も咲き誇ります。

  • 見どころ04

    その他境内

    護摩堂。池に浮かぶように建つ

    光月亭。境内に茶室もあり、お茶席の待合として使用されることも

    光月亭では境内散策の後に休息所として、一息つくことができる

    護摩堂は、池の中央に場所を変えて、2004年に先代の久我門跡が約600年ぶりに再建したもの。護摩堂が建つ苑池は万葉集に詠まれたとも言われるほど古く、境内には、この歌の万葉歌碑が建っています。境内奥の光月亭は当時の月ヶ瀬村(現:奈良市月ヶ瀬)で取り壊される予定であった民家を、先代の久我門跡が移築したものです。

インタビュー

次の1000年も形を変えずそのまま…

(法華寺 門主/樋口教香さん)

樋口 教香(ひぐち・きょうこう)

1952年10月16日生まれ、兵庫県神戸市出身。1995年高野山尼僧修道院卒業。2000年4月法華寺入寺。2004年4月法華寺久我高照門跡より執事拝命。2007年4月法華寺久我高照門跡より副住職拝命。2011年11月先門跡遺言により住職拝命。2023年令和5年度の法華寺役員会にて門主拝命。

法華寺は、光明皇后の御心を今に伝え、「大和三門跡」として、中宮寺(斑鳩町)と圓照寺(奈良市)と共に皇室や摂家の姫君が代々門跡(住職)を務めてきた伝統と格式がある尼寺。歴史の荒波の中で荒廃と復興を繰り返し、第二次世界大戦後の荒廃から今のように境内を整え、一般に門戸を開いたのは、先代の故・久我高照(こがこうしょう)門跡でした。親しみと敬意を込めて「御前様」と呼ばれる久我門跡から受け継いできた覚悟や思い、法華寺のこれからについて樋口教香門主にうかがいました。

海龍王寺

趣き深い山門と築地塀。小説家・堀辰雄の随筆『大和路・信濃路』に登場する

本堂。堂内に安置されている本尊は、通常戸帳越しの拝観となる

海の安穏や航海の安全などを祈願する「四海安穏祈願法要」において、各地から納められた海水

山門と築地塀は佐保路の代表的な風景のひとつ

旅行や留学の安全祈願のお寺として親しまれている海龍王寺。山門と築地塀は佐保路を代表する風景のひとつです。もとは光明皇后が自身の皇后宮を寺院として整備し、唐から帰国した玄昉が初代住職に就いたことで「平城宮内道場」に定められたことに始まります。皇后宮の北東隅にあるため古くは「隅寺(すみでら)」とも呼ばれ、奈良時代から般若心経(隅寺心経)の写経が盛んに行われていました。現在でも、希望者は写経体験ができます(要予約)。本尊は十一面観音菩薩立像(重文)で特別開帳は春季と秋季など年3回。

施設概要

住所 | 奈良市法華寺町897 電話 | 0742-33-5765 時間(通常) | 9:00~16:30 料金(通常) | 大人:500円 中高生:200 小学生:100円 駐車場 | 10台(無料) アクセス | JR奈良駅・近鉄奈良駅から大和西大寺駅行きバスか航空自衛隊行きバスで約15分「法華寺」下車すぐ。もしくは、近鉄大和西大寺駅からJR奈良駅西口行きバス約10分「法華寺」下車すぐ。

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海龍王寺の見どころ

石川住職が海龍王寺の参拝時にぜひ、感じて欲しい、見て欲しいと思うポイントを教えてくれました。

  • 見どころ01

    本堂(本尊)

    本尊ほか、文殊菩薩像(重文)愛染明王像など貴重な仏様が安置される

    本尊を前にお話しくださる住職

    本尊の衣には金属箔を使った装飾技法の截金(きりかね)が多用され、彩色がよく残っている

    本尊・十一面観音菩薩立像(重文)は、光明皇后が自ら刻んだ十一面観音像をもとに、鎌倉時代に慶派の仏師が造立したと伝わります。1953年まで秘仏でした。銅製鍍金の透彫りやガラス玉など、たくさんの装身具をまとった端正な御姿をしています。「なぜ、これだけの装飾を施したのか想像すると、700年前にこの像を造った鎌倉時代の仏師の感性の豊かさにたどり着けるのではないでしょうか」と石川住職。

  • 見どころ02

    本堂(八十八体佛、陳列ケース)

    八十八体佛。本尊に向かって右手側に安置される

    蓮弁の瓦

    本堂に安置される八十八体佛は、海龍王寺を復興した先代の松本重信住職が自ら刻んだ四国八十八カ所の仏様です。石川住職は「祖父の思いの強さや僧侶としての生き様が刻まれた仏像です」と言います。また、陳列ケースに並ぶ瓦は、境内調査で発掘されたもの。奈良時代だけでなく、飛鳥時代頃の瓦も出土しています。現在の海龍王寺の場所は、平城遷都以前から土師(はじ)氏が邸宅を構えており、この土地を譲りうけた藤原不比等が敷地内にあった寺を残したため、飛鳥時代頃の瓦も出土したと考えられます。

  • 見どころ03

    西金堂

    西金堂(重文)。奈良時代の小規模堂舎を代表する建物

    五重小塔。住職いわく「平城宮の宮廷仏教を象徴する唯一無二の建物」

    西金堂の向かいに残る東金堂跡の基壇

    西金堂内には、創建当初からの五重小塔(国宝)が安置されています。向かいには東金堂跡の基壇が今も残っており、かつてはここにも五重小塔が安置されていたと考えられています。「皇后宮という限られた敷地に大寺と同じ伽藍形式を取り入れようとした結果、堂内にミニチュアの塔を納めたといわれています。その感性がおもしろいですよね」と石川住職。光明皇后や玄昉も実際に見たであろう小塔で、奈良時代の建築技法がそのまま残る大変貴重なものです。

インタビュー

イケ住が語るこれまでとこれからのこと

(海龍王寺 住職/石川重元さん)

石川 重元(いしかわ・じゅうげん)

1966年2月3日奈良県奈良市出身。1982年5月5日海龍王寺にて得度し、仏門へ。1991年6月3日海龍王寺の住職を拝命。関西SAVVY 2003年11月号「はじめまして奈良」にて、イラストレーターのみうらじゅんさんから「イケ住(イケてる住職)」と紹介された。

奈良時代、光明皇后が自身の皇后宮を「平城宮内道場」とした歴史を持つ海龍王寺ですが、歴史の荒波の中、長らく荒廃した時期がありました。昭和に入り、先代の松本重信住職(石川重元住職の祖父)が復興に尽力。現在は孫の石川重元住職が先代の思いを受け継いで、海龍王寺を守っています。イラストレーターのみうらじゅんさんから「イケ住(イケてる住職)」と称されるほど、常に前を向き、新しいことにチャレンジし続ける石川住職に海龍王寺のこれまでとこれからをうかがいました。

不退寺

本尊「聖観音菩薩立像」(重文)。宝冠帯が大きくリボンを着けたような姿

本堂(重文)。鎌倉時代後期の建造物と言われる

本堂の業平格子。本堂に格子を通して光が差し込む

平安歌人・業平ゆかりの花の寺

伊勢物語の主人公、百人一首歌などでも知られる平安時代の歌人・在原業平(ありわらのなりひら)が祖父・平城(へいぜい)天皇の「萱(かや)の御所」を受け継ぎ、寺院とした不退寺(別名:業平寺)。本尊の「聖観音菩薩立像」は、大正の初め頃までは、100年に一度しか御開帳されない秘仏(住持一世に一度開帳)でしたが、現在は、常時公開されています。業平椿だけでなくレンギョウなど、境内の庭には、大切に守られてきた種類豊富な草花や紅葉など、いつ訪れても四季折々の自然美が出迎えてくれます。

施設概要

住所 | 奈良市法蓮町517 電話 | 080-8943-1201 時間 | 9:00~17:00(受付は16:50頃まで) 料金(通常) | 大人:500円 高校:300円 中学:300円 小学:200円 駐車場 | 8台(無料)アクセス | JR奈良駅、近鉄奈良駅から大和西大寺駅行きまたは航空自衛隊行きバス「一条高校前(不退寺口)」下車、北へ徒歩約5分。または近鉄新大宮駅より北へ徒歩約15分

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不退寺の見どころ

現在、僧侶として不退寺に暮らす津賢さんに、本堂や境内など不退寺の見どころを案内していただきました。

  • 見どころ01

    本堂

    本堂内部本尊を囲むようにして、五大明王像(重文)が安置されている

    宝冠帯もありどこか女性らしい仏様

    本堂に安置される本尊「聖観音菩薩立像」は大きいリボンのような宝冠帯(ほうかんたい)とハスの花の光背が珍しく、寺伝によると業平自作とされ、別名「業平観音」とも呼ばれています。「業平さんが抱いた理想の女性のイメージがちゃんと反映されている気がします」と津賢さん。また、五大明王像もぜひ、お参りしたい仏様。「五体すべてそろっているのは珍しく、一般的に憤怒のお顔が激しいイメージですが、うちの五大明王さんは、動きが少なく比較的穏やかな姿が特徴です」と教えてくれました。

  • 見どころ02

    業平を偲ぶゆかりのもの

    伊勢物語の句が刻まれた歌碑

    業平が好んだ柄とされる「業平格子」

    境内には伊勢物語や百人一首に収められた業平の代表作の歌碑があり、歌人としての業平を偲ぶことができます。「一般的な業平さんのイメージは、イケメンで色恋沙汰の話しばかりですが、僕としては、もっと六歌仙、三十六歌仙でもある平安時代の歌人としての業平さんも知ってほしいです」と競技かるた経験者の津賢さん。この他、本堂の内陣と外陣の境にある業平が好んだ柄を模したとされる「業平格子」にも注目。春と秋の寺宝特別展では、在原業平朝臣画像なども拝観可能です。

  • 見どころ03

    四季折々の花や自然が楽しめる境内

    撮影当日の風景。紫陽花と青紅葉が美しい。秋の紅葉もおすすめ

    大切に受け継いできたお庭を案内くださる津賢さん

    境内のお庭は、大正時代に先々代が参拝者の方に楽しんでもらおうと整備をしたものです。様々な種類の花や草木が植えられ、代々大切に受け継がれてきました。その思いからSNS(X)でお寺のアカウントとは別に「不退寺(業平寺)花物語」(@narihira_kannon)アカウントで、季節の見頃の花や紅葉などの情報を発信中。緑豊かな庭の自然が織りなす、四季折々の植物が美しい寺として知られています。

  • 見どころ04

    重要文化財の建物など

    南大門

    南大門の蟇股

    多宝塔

    石棺。かつて鎌の砥石として使われていたのだとか

    拝観者を迎えてくれる南大門は佐保路の中では一番大きなものです。四脚門で特徴的な蟇股(かえるまた)があります。1934年に解体修理された多宝塔は、境内で一番古い建物(初層部分のみ)で、年に一度5月28日の業平忌に特別公開されます。また、幕末に不退寺の西方にあった平塚古墳(現存しない)から出土した5世紀初期の石棺も境内に保管されています。

インタビュー

母と子で守る不退寺

(不退寺 僧侶/藤木津賢さん、執事長/藤木惠永さん)

藤木 津賢(ふじき・しんけん)

1994年12月生まれ。奈良市で育つ。2019年大阪工業大学卒業後、種智院大学に編入して仏教を学ぶ。同大学内道場にて同年7月6日得度を受け、僧名(津賢・しんけん)をいただいて仏門へ入る。

藤木 惠永(ふじき・けいえい)

1963年12月生まれ。母の実家の京都市で生まれ奈良市で育つ。2022年7月10日西大寺にて得度し、僧名(惠永・けいえい)をいただいて仏門へ入る。

2024年5月、長年にわたり不退寺(真言律宗)を守り続けた松村圭淳(まつむら・けいじゅん)住職が92歳で亡くなられました。もともとは、藤木津賢(しんけん)さんの伯父(松村住職のご子息)の副住職が、その跡を継ぐ予定だったのですが、松村住職よりも先に亡くなられたため、先代の孫である津賢さんが継ぐことになりました。幼い頃から、境内を庭のようにして遊び、親しんでいたものの、自身が受け継ぐことになるとは思っていなかったそう。平安時代から続くお寺を受け継いでいくことについて、現在(2025年8月)、住職になるため修業中の津賢さんと不退寺の執事長として支える母の惠永(けいえい)さんに決意した経緯と率直な今の気持ちをうかがいました。

くるみの木

くるみの木への入り口

敷地案内。独立した店舗の集まりで、くるみの木の世界観が表現されている

緑豊かな店舗は訪れるだけで心躍る

ライフスタイルショップの先駆け

オーナーの石村由起子さんが、奈良の線路沿いにたたずむ一軒の建物と出合い、1983年に始めた「くるみの木」。カフェをはじめ食料品、台所用品、食器などの生活道具から衣類、さらには学びの場まで。暮らしに関する“もの”や“こと”をひとまとめに眼差すライフスタイルショップの先駆けであり、日本各地から人が訪れます。

施設概要

<カフェ>住所 | 奈良市法連町567-1 電話 | 0742-23-8286 時間 | 11:00~17:00(食事L.O.15:00、喫茶L.O.16:30) 休み | 水曜、第3火曜 駐車場 | 35台 アクセス | JR奈良駅、近鉄奈良駅から大和西大寺駅行きまたは航空自衛隊行きバス「一条高校前(不退寺口)」下車、東へ徒歩約5分。または近鉄新大宮駅より北へ徒歩約15分 Instagram | @official_kuruminoki ウェブサイト | https://www.kuruminoki.co.jp/ ※併設のcage(雑貨)、kuruminoki grocery(食品)、Noix La Sœur(服飾)については、別途ご確認ください

「くるみの木」それぞれのお店

石村由起子さんが見つけた小さな場所から始まった「くるみの木」。当初はカフェスペースの中に夢や想いがたくさん詰まった商品たちが並んでいました。20代、30代、40代…と暮らしを重ねる中で、石村さんの想いがあふれ出るように広がり、それぞれが独立したお店として発展していきました。今ではカフェ、雑貨、服飾、グローサリーなどが同じ敷地に点在して、訪れる人を温かく迎えます。 それぞれのショップに込められた想いや考えに触れるために、ぜひ一度足を運んでみませんか。

  • 見どころ01

    Cafe(カフェ)

    カフェ店内。木漏れ日が差し込む居心地のよい店内

    カウンターにはおいしそうな焼き菓子が並ぶ

    「くるみの木 季節のランチ」は予約優先

    石村さんが1983年に「くるみの木」を始めた建物では、40年以上経った今もカフェが営まれています。開店当初から作り続けている「焼菓子」は石村さんの祖母が作ってくれたおやつをアレンジしたもの。カフェの顔となっているランチは「野菜たっぷりの体に優しいごはんを味わっていただきたい」という石村さんの想いから生まれたものです。

    店舗基本情報

    電話 | 0742-23-8286 時間 | 11:00~17:00(食事L.O.15:00、喫茶L.O.16:30) 休み | 水曜、第3火曜

  • 見どころ02

    cage(カージュ)

    cageの外観。緑のトンネルがお客さまを迎える

    奈良の木工作家大澤知美さんの作品。手に取るだけで笑みがこぼれる

    お茶を煮だすための「ちゃんぶくろ」。茶粥文化のある奈良ならではの商品

    “もの”との出会いを大切にしてきた石村さんの感性がそっと息づくお店「cage(カージュ)」。手仕事の器や雑貨をはじめ、各地で石村さんが出合った“もの”たちが並びます。新潟で活躍するF/styleとのコラボから生まれた鹿モチーフのマットなども。

    店舗基本情報

    電話 | 0742-20-1480 時間 | 11:00~17:00 休み | 火・水曜

  • 見どころ03

    NOiX La Sœur(ノワ・ラ・スール)

    洋服を取り扱うきっかけとなった「オーロラシューズ」を今も取り扱う

    NOiX La Sœur(ノワ・ラ・スール)はcageのお隣

    “くるみの妹”を意味する「NOiX La Sœur(ノワ・ラ・スール)」は、クローゼットのような空間です。着心地よく、長く着続けられる衣類や靴、かばんなどを取り揃えています。

    店舗基本情報

    電話 | 0742-20-4600 時間 | 11:00~17:00 休み | 火・水曜

  • 見どころ04

    grocery(グローサリー)/pieni(ピエニ)35

    groceryの店内。食品からキッチン用品まで幅広く揃う

    佐保路の老舗店「畠山製菓」さんとのコラボ商品も

    pieni35。催事のある時にオープンします。待合い室としても

    コロナ禍にオープンした「grocery(グローサリー)」。食への関心が高まる中、日本各地を訪ねて出合ったおいしいものをきちんと紹介したいと思ったのがきっかけ。また、敷地内にある「pieni(ピエニ)35」では、不定期で様々な催しがひらかれます。

    店舗基本情報

    電話 | 0742-20-4600 時間 | 11:00~16:00 休み | 水曜・第3火曜
    ※pieni35は催事による

インタビュー

目が喜び、心が育つ。祖母から受け継いだこと、まちへ受け継ぐもの

(くるみの木 オーナー/石村由起子さん)

石村 由起子(いしむら・ゆきこ)

香川県高松市生まれ。暮らしを楽しむ祖母の知恵にくるまれて育つ。学生時代には染織を学び、民芸に親しむ。1983年、奈良の郊外で出会った小さな建物でカフェと雑貨の店「くるみの木」を始め、現在は奈良を拠点に、日本各地で企業や地域の夢をかたちにする手伝いも行なっている。「うつわ」(青幻舎)、「あふれる日々を、ととのえる」(PHP研究所)など著書多数。

佐保路にある「くるみの木」。線路沿いの敷地では、庭の植物たちが迎えてくれます。のびのびと緑を伸ばし、実をつけるブルーベリーや胡桃の木。つい見とれていると、声が聞こえてきました。
「目が喜ぶと、心も喜ぶんです」
声の主は、オーナーの石村由起子さん。開店前の店内で、話をうかがいました。

佐保路の巡り方

COURSE

佐保路エリアを巡るコース

佐保路エリアの西から東に向かって巡るコース

| 所要時間 | 半日~1日

| 交通手段 | 電車・バス・徒歩

start

  • 近鉄

    大和西大寺駅

    奈良交通バス 12または14系統 (北口1番のりば発)
    近鉄・JR奈良駅(西口)(航空自衛隊・法華寺)行き

    バス

    10

  • 法華寺 バス停

  • 徒歩

    5

  • 01

    法華寺

  • 施設概要

    住所 | 奈良市法華寺町 882 電話 | 0742-33-2261 時間 | 9:00~16:30 料金(通常) | 大人:700円 小中学:350円 駐車場 | 30台(有料)

    お寺の詳細はこちら

  • 徒歩

    5

  • 02

    海龍王寺

  • 施設概要

    住所 | 奈良市法華寺町897 電話 | 0742-33-5765 時間(通常) | 9:00~16:30 料金(通常) | 大人:500円 中高生:200 小学生:100円 駐車場 | 10台(無料)

    お寺の詳細はこちら

  • 徒歩

    15

  • 03

    不退寺

  • 施設概要

    住所 | 奈良市法蓮町517 電話 | 080-8943-1201 時間 | 9:00~17:00(受付は16:50頃まで) 料金(通常) | 大人:500円 高校:300円 中学:300円 小学:200円 駐車場 | 8台(無料)

    お寺の詳細はこちら

  • 徒歩

    5

  • 04

    くるみの木

  • 施設概要

    <カフェ>住所 | 奈良市法連町567-1 電話 | 0742-23-8286 時間 | 11:00~17:00(食事L.O.15:00、喫茶L.O.16:30) 休み | 水曜、第3火曜 駐車場 | 35台 ※併設のcage(雑貨)、kuruminoki grocery(食品)、Noix La Sœur(服飾)については、別途ご確認ください

    くるみの木の詳細はこちら

  • 不退寺口 バス停

    奈良交通バス 12または14系統
    近鉄・JR奈良駅(西口)行き

    バス

    10

  • 近鉄

    奈良駅

  • バス

    5

  • JR

    奈良駅

Goal

主要駅から
佐保路エリアへのアクセス

ACCESS

奈良交通バス系統主要駅から乗る場合の行き先各施設の最寄りのバス停
12【大和西大寺駅から乗る場合】「JR奈良駅西口」行き
【近鉄奈良駅・JR奈良駅から乗る場合】「大和西大寺駅」行き
法華寺…「法華寺」
海龍王寺…「法華寺」
不退寺…「一条高校前(不退寺口)」
くるみの木…「一条高校前(不退寺口)」
14

徒歩・レンタサイクルでの散策もおすすめ

気候の良い季節などは、徒歩やレンタサイクルでのアクセスもおすすめです。近鉄・JR奈良駅からレトロな船橋通り商店街を通って佐保路エリアへ向かったり、近鉄新大宮駅から佐保川を越えて向かったり。平城宮跡を起点に散策するのもおすすめです。佐保路エリアの巡り方は様々、お好みに合わせてお出かけしてみてはいかがでしょうか?

ならりvol.38のP9-10では「佐保路さんぽMAP」を掲載中。徒歩・サイクリングにご利用ください。

ならり vol.38 ( PDF )

自転車を使えば・・・

近鉄奈良駅付近から法華寺付近まで約12分、ウワナベ・コナベ古墳付近まで約15分

佐保路のグルメ・穴場

GOURMET・HIDDEN GEMS

佐保路のおすすめグルメなどを店舗リレー形式でご紹介。佐保路のメインストリートである一条通り沿いの有名店や老舗から、一歩通りを入った隠れ家的なスポットまで、地元のお店だからこそのおすすめセレクト。佐保路散策に合わせて、グルメ、ショッピングもぜひ、お楽しみください。

奈良Go Round編集部がおすすめする

佐保路のランチ・カフェ「くるみの木」

くるみの木

約2週間ごとに献立が変わり、その時々の旬の素材や奈良県近郊の野菜を使った料理が楽しめる「季節のランチ」(※数量限定)。公式ウェブサイトから予約ができます。オープン当初から親しまれているオムライスや和風出汁を効かせた「和風けんちんカレー」も人気です。

「季節のランチ」の献立は公式ウェブサイトでチェック

ランチの後には、スイーツもおすすめ。オープン当初から提供される「焼菓子」は素朴な味。毎日のおやつにも飽きない、暮らしに寄り添ったお菓子。スイーツは、カフェの隣のケーキ工房で毎朝作られます。

ケーキ工房で焼き上がったばかりの定番の「焼菓子」

ショーケースに並ぶ季節のスイーツ。奈良の食材を扱ったものも

くるみの木

1983年にオーナーの石村由起子さんが始めた「くるみの木」。カフェは現在も開店当時のまま、同じ場所にあります。カフェやライフスタイルショップという概念がなかった頃にオープンし、今では全国から訪れる人が後をたたない人気店です。緑豊かな敷地内には、ランチや喫茶が楽しめるカフェのほか、雑貨、服飾、グローサリーなどのショップも展開しています。

〈カフェ〉住所 | 奈良市法蓮町567-1 電話 | 0742-23-8286 営業時間 | 11:00~17:00(食事L.O.15:00 喫茶L.O.16:30) 定休日 | 水曜と第3火曜 駐車場 | 35台 ウェブサイト | https://www.kuruminoki.co.jp/ Instagram | @official_kuruminoki

「くるみの木」石村由起子さんがおすすめする

佐保路のランチ「rindo」

rindo

(リンドウ)

季節やその時の体調に合わせて食材を選び、健康維持や体質改善を目指す“薬膳”を取り入れたランチ「リンドウ御膳」。自家製の麹や旬の野菜をふんだんに取り入れた、からだをいたわるランチです。様々な料理が盛り付けられた蒸籠に、小鉢が3個程度、ごはんがワンプレートで提供されます。

月替わりのランチ「リンドウ御膳」

食べてからだを整える薬膳を取り入れた「rindo ランチコース」。盛り付けや彩りにもこだわった、まさに“華やかな薬膳ランチ”として人気です。一品ずつ丁寧にサーブされるので、時間をかけてゆったりとランチを楽しみたい時におすすめ。自分へのご褒美はもちろん、家族や友人同士の集まりなど、ちょっと特別なシーンにもよく合います。

見目麗しい「rindo ランチコース」

コース料理の内容は2か月ごとに変わる

rindo

店名のリンドウの花言葉には「寄り添う」という意味があります。店主は「お客様の健康に寄り添う料理を提供したい」と薬膳料理を始めました。入口付近には、フランス産無添加リンゴジュースやホットでもおいしいクラフトコーラなど、店主がセレクトしたからだにやさしい品々が並びます。

住所 | 奈良市法蓮町421-4 電話 | 0742-81-9461 営業時間 | 11:00~15:00(L.O.14:00)ランチ営業日 | 火・水・土曜 駐車場 | 5台 Instagram | @nara_rindo_gohan

「rindo」籔中由美さんがおすすめする

佐保路のカフェ「Astral Ray Coffee」

Astral Ray Coffee

(アストラル レイ コーヒー)

一口食べれば、しっとりなめらかな食感と深いコクが広がる「バスクチーズケーキ」。季節ごとに厳選したフレーバーを使用する期間限定メニューです。定期的に新商品が登場予定なので、お楽しみに! イタリア・サンレモ社のCafeRacerから抽出したエスプレッソで作る「カフェラテ」は、ミルクたっぷりのマイルドな味わい。スワンのラテアートが目を引きます。

「バスクチーズケーキ」は提供時期によってフレーバーが変わる

好みの濃さを選べる「カフェラテ」

佐保路をてくてくお散歩するなら、おともにアイスコーヒーはいかが? すっきり爽やかな「オレンジアメリカーノ」(写真左:提供は10月末頃まで)や、苦み・甘み・コクが絶妙のバランスの「星影ビターブレンド」がおすすめです。

オレンジが大人の味わいを醸す「オレンジアメリカーノ」と深いコクの「星影ビターブレンド」

Astral Ray Coffee

“Astral Ray”とは、星と星をつなぐ見えない線のこと。「一つ一つの星が線でつながって星座になるように、人と人とが繋がって“ほっと一息つけるまちの居場所”をつくりたい」と、元高校教師の飯島さんと元保育士の芝田さんが2022年にオープンさせたコーヒースタンド。季節のチーズケーキやドリンクのほか、「王道BLTサンド」などフードも揃います。

住所 | 奈良市法蓮町349-1 コーポラス一条 1F 電話 | なし 営業時間 | 11:00~19:00 定休日 | 木曜と第1・3水曜 駐車場 | 1台 Instagram | @astralraycoffee ※営業時間と定休日は変更の場合あり(詳しくはInstagramをご確認ください)

「Astral Ray Coffee」さんがおすすめする

佐保路の穴場スイーツ「morico labo.」

morico labo.

(モリコ ラボ)

朝焼き「カヌレ」は、外側はカリっと香ばしく、中はもっちりなめらかな食感! フランス・ボルドー地方の伝統的な焼き菓子です。バニラとラム酒のほどよく上品な香りもたまらない、お店の看板商品。コーヒーや紅茶はもちろん、大人向けの味わいはワインにもぴったり。当日中に食べるのがおすすめです。

1番人気の「カヌレ」。独特のツヤ感が美しい

店内に一歩入ると、様々な種類のタルトやケーキが出迎えてくれます。この日は、カソナード(良質のさとうきびから作られた赤砂糖)を使った北フランスの伝統菓子「砂糖のタルト」や、京都・中山珈琲焙煎所のコーヒー豆を使用した「珈琲とピーカンナッツのタルト」、旬のフルーツがあしらわれた季節のタルトなどをラインナップ。

焼きたてのタルトやケーキ。見ているだけで幸せな気持ちになれる

素朴で懐かしい味わいの「砂糖のタルト」は店主のいち推し!

morico labo.

店主のmoricoさんの自宅横で月に数日だけオープン。まるで隠れ家のようなたたずまいのお店には、タルトやカヌレ、サブレなどを中心に10種類ほどが並びます。焼きたてのお菓子の香ばしくて甘い香りに包まれながら、お気に入りの一品を見つけましょう。

住所 | 奈良市法蓮町(詳細はInstagram DMでお問い合わせください) 営業時間 | 11:00~15:00(売り切れ次第終了) オープン予定日 | Instagramでお知らせ 駐車場 | なし Instagram | @morico_morico ※提供されるお菓子の種類や、販売・予約方法についてはInstagramでご確認ください

「morico labo.」さんがおすすめする

佐保路のお土産「畠山製菓」

畠山製菓

(はたけやませいか)

野球用具の形がかわいい「ベビーカステラ」は、焼きたてはもちろん冷めてももちふわ。この型は奈良では同店にしか残っていないそう。看板商品「手焼きせんべい」の中の1つ「ビンズせんべい」はそら豆の塩味と生地の甘みがよく合う人気商品。運がよければ3代目・畠山幸仁さんが気まぐれに押す鹿の焼き印入りに出会えるかも!

バットやグローブなど珍しい形の「ベビーカステラ」は店主のいち推し!

鹿の焼き印入りの「ビンズせんべい」は写真中央に

かわいいイラストの「大仏鉄道せんべい」

一条通りに面したガラス越しに、幸仁さんが1つずつ丁寧に手焼きする姿が見えます。香ばしいせんべいや、ベビーカステラが鉄板の上で次々に焼き上がっていきます。冬場にはなんと13時間もこの焼き場で作業を行うこともあるそう。学校帰りの小学生が親御さんと買いにきたり、ご近所の方と挨拶を交わしたり。お店は地域の人に愛されて、8年後には創業100年を迎えます。

手ごねの生地を使って手際よく焼き上げる

できたての「ベビーカステラ」

畠山製菓

“手焼きせんべい”の大きな看板が目印。1933(昭和8)年の創業から親子3代にわたり守り続けてきた手焼きのせんべいとベビーカステラは、幅広い世代に愛される逸品。近くには幻の鉄道・大仏鉄道「大仏駅」の跡地があり、「大仏鉄道せんべい」も人気です。この焼き印のデザインはなんと常連さんの手によるものだそう。

住所 | 奈良市法蓮町973-6 電話 | 0742-22-6531 営業時間 | 8:00~19:00 定休日 | 月曜と第1・第3日曜 駐車場 | 2台 Instagram | @hatakeyamaseika

「畠山製菓」畠山幸仁さんがおすすめする

佐保路の隠れ家珈琲店「珈琲豆蔵」

珈琲豆蔵

(こーひーまめくら)

モーニングサービスは開店から午前11時まで。コーヒーにトースト、ゆで卵が付きます。今回選んだコーヒーはブルーマウンテンを3割程度ブレンドした看板メニューの「豆蔵ブレンド」。酸味や苦み、コクなどバランスのよい味わいと上品な香りが特徴です。トーストは奈良市朱雀のパン屋さん・フリブールのもの。きめ細かくもっちりとした食感です。しっかりとした深いコクと苦みを楽しめるアイスコーヒーは、インドネシアのマンデリン シナールを使用。1日のはじまりは居心地のいいコーヒー専門店のモーニングから。佐保路巡りの前に、ぜひ立ち寄って。

モーニングは本日のコーヒー以外もセットにできる(価格は変動)

深いコク&苦味が堪能できるアイスコーヒー

好みを伝えれば、まろやか、にがみ、さわやかなど7種あるブレンドの中からぴったりのものを選んでくれるので、コーヒー初心者にもおすすめ。また手間を惜しまず、厳選された豆の中から欠点のあるものを一つ一つ手で間引いていく「ハンドピック」をマスター自らが行っています。そんな細やかな想いとこだわりが、おいしい一杯のコーヒーを生み出します。

珈琲はオーダーが通ってから一杯ずつ丁寧に淹れる

自家焙煎の豆がずらり。おみやげに買って帰ろう

珈琲豆蔵

閑静な住宅街にある隠れ家のようなコーヒー専門店。喫茶だけでなく、自家焙煎豆の販売も行っています。豆売り、挽き売りはお好みで。「品質を保ちながら、できる限り安価で皆さまにおいしいコーヒーを届けたい」そう語るマスターのコーヒーへの愛情がたっぷり詰まったお店です。

住所 | 奈良市法蓮町972-1 電話 | 0742-20-2666 営業時間 | 9:00~19:00 定休日 | 水曜と第1火曜 駐車場 | 3台 Instagram | @coffee.mamekura

レトロな
船橋通り商店街さんぽ

STROLLING THE RETRO STREET

1969年までは近くに近鉄奈良線・油阪駅があり、多くの人でにぎわっていた船橋通り商店街。石畳の道や昔ながらの建物が、今も静かにその時代の面影を伝えています。通勤・観光客などが行き交う近鉄奈良駅周辺とはまた違い、この一角ではのんびりとした時間の流れが感じられるはず。昔ながらのパン屋さんやレトロな建物を活かしたカフェ、小さな本屋さんやおむすび屋さんなど新しいお店も街並みにやさしく溶け込んでいます。今、静かな“奈良の穴場”として、ゆっくりと注目を集めているこのエリアを、奈良で活躍する編集者、徳永祐巳子さんがご案内します。

案内する人

徳永 祐巳子(とくなが・ゆみこ)さん(編集者/amu)

1977年、奈良生まれ。17年間、奈良のタウン情報誌の編集に携わり、その後「まち・ひと・ことを編む」をコンセプトにフリー編集者として、まちづくりや奈良の魅力を発信し続けている。長い歴史とこれからの未来の中で、「今を楽しむ」ことに全力を注ぐ。奈良の空が好き。奈良のトビラ合同会社代表社員。NPO法人奈良好き人のつどい理事長。

船橋通り商店街周辺マップ

MAP

※掲載の情報は2025年8月時点のものです。詳細は各施設・店舗にお問い合わせください ※写真はすべてイメージです。