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奈良市内の紅葉スポット6選

2023/11/9

秋色に染まった「奈良公園」は、サクラ、モミジ、イチョウなどの樹々が織りなす紅葉と鹿がフォトジェニック。
そして秋は、恋した鹿が求愛する季節。さながら、百人一首の「奥山に 紅葉踏みわけ鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき」(猿丸太夫)のような情景が広がります。カメラを片手に散策しながら、奈良のゆったりとした時の流れを味わって。約660ヘクタールもある広大な奈良公園内の各紅葉スポットは、それぞれ別の表情を見せてくれます。

 

 

 

 

おすすめは、市内に宿泊し、人里離れた紅葉の名所として知られる古刹を組み合わせた紅葉三昧プラン。県内屈指の紅葉の名所(錦の里)の秘仏や若かりし頃の運慶の傑作と紅葉のコラボレーションに出会ってみませんか?宿泊しなくても、奈良時代にタイムスリップしたかのような風景に出会える「国営平城宮跡歴史公園」を組み合わせ、奈良を何倍も楽しんでみて。

 

 

 

 

奈良公園内おすすめスポット

 

 

奈良観光の中心である奈良公園周辺エリア。
定番の東大寺、興福寺、春日大社を参拝しつつ、さらに公園内の紅葉の名所もしっかり楽しむ充実コースをご紹介しましょう。このコースを逆ルートで回ってもOK。

 

 

 

 

 

【浮見堂周辺】鹿と池に映り込む浮見堂と紅葉のコラボがフォトジェニック

 

JR奈良駅、近鉄奈良駅を降りて、興福寺を参拝した後は、春日大社すぐそばの浅茅ヶ原園地(奈良公園内)にある「浮見堂」を目指しましょう。鷺池(さぎいけ)に浮かぶ六角形のお堂「浮見堂」周辺には紅葉が立ち並び、池に映り込む紅葉も格別。鹿、浮見堂、紅葉の共演にフォトジェニックな1枚が撮れるはずです。

 

 

 

 

【東大寺 大仏池周辺】水鏡に映る大仏殿と色鮮やかな紅葉のビュースポット

 

春日大社を参拝し、東大寺へ。8メートルを超える巨大な仁王像が出迎えてくれる南大門をくぐり抜け、参道をすすむと大仏殿にたどり着きます。大仏様(盧舎那仏)にお参りしたら、大仏殿裏にある大仏池周辺を散策してみて。池の周辺をイチョウやカエデなどが鮮やかに彩り、大仏殿を借景に春日山、若草山、御蓋山が稜線を並べるビュースポットです。

 

東大寺境内には、もう一つの紅葉スポット「東塔跡園地」も。ここは、創建当初(奈良時代)にあった高さ約70メートル以上の東西2つの七重塔のうち、東塔の跡地。現在は、大きなイチョウの木があり、辺り一面を黄色く染めます。塔は治承4年(1180)の兵火で焼失した後に再建されましたが、康安2年(1362)の落雷で再び焼け落ちたため、塔跡のみが残っており、静かに往時の姿を偲ばせます。
※令和8年まで調査工事のため、二月堂参詣道が通行止め。「東塔跡園地」立ち入り不可

 

 

 

 

依水園

 

【名勝依水園】2つの池泉回遊式庭園でドウダンツツジや十月桜を

 

東大寺を参拝した後、JR・近鉄奈良駅方面へ向かうと、奈良を代表する池泉回遊式庭園である「名勝依水園」が見えてきます。

 

前園 紅葉(写真提供:依水園)

 

江戸前期に築かれた「前園」と明治期の「後園」の2つの庭園からなり、海運業を営んだ中村家3代が収集した古代中国、朝鮮などの陶磁器類や日本の茶道具類を収蔵・展示する「寧楽美術館(ねいらくびじゅつかん)」も併設。庭園内では、真っ赤に燃えたようなドウダンツツジやイロハモミジとともに二季咲きする十月桜も楽しめます。「前園」内の三秀亭では、食事や抹茶も頂けるので、ほっと一息。

 

柳生堂 紅葉(写真提供:依水園)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【平城宮跡周辺】天平人が感じた秋、奈良時代へタイムスリップ

 

 

定番コースにプラスして、さらに奈良の歴史や魅力に触れたい方は、3つのルートで市内を循環する「ぐるっとバス」の大宮通りルートで「国営平城宮跡歴史公園」へ。総面積132ヘクタールの広さを誇る同公園は、奈良時代の都跡であり、遺跡の保存と一部復原が行われています。

 

 

東院庭園

 


なかでも、称徳天皇の時代に宴会や儀式を催した庭園を復原した「東院庭園」は、復元建物の朱色と紅葉の共演が華やか。

 

 

 

国営平城宮跡歴史公園のオギ

 


その他、万葉集にも登場するイネ科ススキ属の植物の一種「オギ」が一面に広がるオギ原も。秋風にそよぐ銀色のオギの穂と復原された朱雀門(すざくもん)が織りなす風景は、まるで奈良時代へタイムスリップした気分になります。

 

 

 

 

 

 

正暦寺本堂(提供:いずみゆか)

 

【少し足をのばして 正暦寺】錦の里で白鳳の秘仏に出会う

 

せっかくなら、車で30分ほど、少し足をのばして県内屈指の紅葉の名所を訪れてみませんか?「正暦寺」は、古くから「錦の里」と呼ばれ、3千本以上の紅葉が境内を赤く染め上げます。平安時代の創建ですが、ご本尊は、飛鳥時代の白鳳仏で秘仏の『薬師如来倚像』(国重文)。紅葉シーズンにあわせて秋季特別公開されます。(2022年11月3日~12月4日) 普段は公共交通機関の運行がありませんが、紅葉シーズン(2022年11月12日~27日)の土・日・祝日のみ、奈良交通バスの臨時便がJR・近鉄奈良駅から出ているので利用してみて。

 

菩提山真言宗大本山 正暦寺
詳細はこちら▶ https://narashikanko.or.jp/spot/temple/shoryakuji/

 

2022年秋季特別公開
11月3日~12月4日まで(9時~17時)16時30分受付終了
※福寿院・本堂の建物内からの撮影機器(カメラ・スマホ等)を使用しての撮影は禁止
※11月12日~27日の土・日・祝日のみ、JR奈良駅と近鉄奈良駅から、奈良交通株式会社より臨時バスが運行

 

 

 

 

円成寺

円成寺

 

【もうちょっと足をのばして 円成寺】若かりし運慶作の国宝「大日如来坐像」に出会う

 

仏像ファンにおすすめなのが、人里離れた柳生街道沿いにある平安時代創建の名刹「円成寺」。同寺には、鎌倉時代の天才仏師・運慶の最初期の作として知られる国宝「大日如来坐像」がまつられています。その他にも、ご本尊「阿弥陀如来坐像」(国重文)をはじめとする平安~鎌倉期の様々な美仏や、楼門前にある美しい浄土式庭園と紅葉のコラボレーションなど見どころがいっぱいです。

 

円成寺楼門

 

真言宗御室派 忍辱山 円成寺 
詳細はこちら▶ https://narashikanko.or.jp/spot/temple/enjouji/
※バスの本数が少ないため、あらかじめ時刻表をお確かめの上お出かけください