アカデミックな名所を巡る モデルコース 奈良公園~きたまち周辺
奈良公園~きたまち周辺の近代建築をぐるり巡るおさんぽコースをご紹介します!
【画像:奈良国立博物館 仏教美術資料研究センター】
※当記事は観光情報誌『ならり』vol.37からの抜粋です。掲載内容は2024年8月現在のものです。
- 所要時間
- 約6時間
- 交通手段
- 徒歩・バス
このコースで訪れるスポット

近鉄奈良駅
奈良国立博物館 仏像館

1894(明治27)年完成の帝国奈良博物館本館(現・奈良国立博物館なら仏像館)は、奈良市で最初の本格的洋風建築です。
設計者は、宮内省内匠(たくみ)寮技師でヨーロッパの視察経験もある片山東熊(かたやまとうくま)。竣工時は洋風意匠が不評だったという説もありますが、根拠が不明瞭な部分も。
現在では、鹿が遊ぶ奈良公園の洋風建築として幅広く親しまれています。
奈良県物産陳列所(現 奈良国立博物館 仏教美術資料研究センター)

1902(明治35)年竣工、奈良県物産陳列所として開館。
構造は洋風だが、平等院鳳凰堂を彷彿させる左右対称の優美な姿が特徴的。内部の一般見学は不可。

[ランチ]近代建築で昼食を

特別な場所で味わう 奈良の美食
歴史を感じるレトロモダンな建物でカフェ&ランチタイムを。
奈良の美食とともに、美しい装飾や建築家のこだわりにも思いを馳せてみましょう。
【画像:奈良ホテル メインダイニングルーム「三笠」】
奈良女子高等師範学校本館(現 奈良女子大学記念館)

1909(明治42)年10月に、奈良女子高等師範学校(現 奈良女子大学)本館として竣工。
現在は記念館として保存されている。毎年春と秋に一般公開される。
奈良警察署鍋屋連絡所(現 奈良市きたまち鍋屋観光案内所)

1908(明治41)年に設置、1928(昭和3)年に鍋屋(なべや)町から現在の半田横町に移転し改築。
地域住民にも愛される、木造洋風建築のかわいい外観が目を引く観光案内所。

入江泰𠮷旧居

半世紀にわたり奈良を撮り続けた入江泰𠮷が、戦後から亡くなるまで暮らした住まいです。
1919(大正8)年に吉城園(よしきえん)から移築されたと伝わる建物は、茶室を備える数寄屋(すきや)風の木造平屋建て。
志賀直哉をはじめ、画家の杉本健吉、随筆家の白洲正子などが訪れ、入江はここで多くの文人や芸術家と交流を深めました。
離れの暗室には使いやすく工夫された自作の棚などがあり、写真家としてのこだわりが見られます。
長壽會細菌研究所工場(現 工場跡)

長壽會(ちょうじゅかい)細菌研究所工場は、日本聖公会奈良基督教会 会堂を手がけた大木吉太郎が1925(大正14)年頃に設計した木造建築で、主に乳酸菌飲料を研究開発する工場として使われていました。
下見板張(したみいたばり)の外観が特徴的で、多くの機器類が残る点も近代食品工場の姿として貴重。
CAFE 工場跡(こうじょうあと)事務室では奈良特産の大和茶などが楽しめ、朝食も人気。




















