庚申堂
青面金剛を祀る「庚申信仰」の中心地
※本ページに掲載の画像の無断転載を禁じます
「庚申」は干支の「庚申(かのえさる)」の日で、60日に一度訪れます。道教では、この日、人体に宿る三尸(さんし)と呼ばれる邪悪な虫が、寝ている間に天帝にその人の悪行を報告してしまうと信じられています。これを防ぐため、庚申の夜は人々は集まり、徹夜で青面金剛(病気や災いを防ぐインドの神)を祀り、三尸の虫退治と無病息災を祈願しました(庚申信仰)。「ならまち」の庚申堂は、そんな青面金剛を祀るお堂です。その歴史は、室町時代(1338~1573年)に元興寺の大部分が焼失した時代に遡ります。焼け跡に新たな家々が建てられ、現在のならまちの中心地が形作られました(現在の堂は平成時代に再建されました)。
また、昔、元興寺の僧侶が疫病退散の祈願をしていたところ、青面金剛が現れ、その真摯な心遣いを讃え、疫病を祓うと約束しました。すると、まもなく疫病は治まりました。この日が「庚申の年」の「庚申月」の「庚申の日」とされたと伝えられています。
青面金剛の使者とされる猿の形をした人形は、厄除けのお守りとして、家族構成に応じて家の軒先に吊るされました。これらは「身代わり申」と呼ばれています。現代では60日ごとに徹夜する習慣は廃れましたが、身代わり申と庚申信仰は今も「ならまち」に息づいています。
関連する特集
- 江戸から明治にかけての面影が残る、「ならまち」の見どころまるわかり

- https://narashikanko.or.jp/feature/naramachi
基本情報
- 住所
- 〒630-8334 奈良県奈良市西新屋町39
- お問い合わせ
- 0742-27-2223(奈良市総合観光案内所)
- アクセス
- JR奈良駅から徒歩約20分、近鉄奈良駅から徒歩約15分
- 駐車場
- なし


































